裏劔〜その2(室堂・剣山荘・仙人池ヒュッテ)
9月11日(水)・12(木)


仙人池 ●09.11.14:17


詳細図


<09/10> 晴れ
立山駅07:00 =ケーブル・バス= 07:55バスターミナル08:18 ~ 10:56別山乗越(べっさんのっこし)11:10 ~ 12:02剣山荘(けんざんそう)

<09/11>晴れ
剣山荘06:20 ~ 08:09長次郎谷分岐 ~ 08:51真砂沢ロッジ09:10 ~ 09:30黒部ダムへの分岐09:35 ~10:05鎖場 ~ 10:27二股10:52 ~ 11:50ベンチ ~ 13:10尾根 ~ 13:25仙人池ヒュッテ

<09/12>曇りのち雨
仙人池ヒュッテ05:30 ~ 07:24二股 ~ 08:45真砂沢ロッジ09:10 ~ 12:50剣沢小屋13:10 ~ 15:30雷鳥沢分岐 ~ 16:30バスターミナル17:00 =バス・ケーブル= 18:08立山駅

5時半からの朝食を食べて、身支度に時間がかかって6時20分に剣山荘を出発。
小屋のお兄さんの説明によれば「なるべく早い目に雪渓にアイゼンをつけて入って下さい。長次郎谷(ちょうじろうたん)の出合を過ぎれば左岸の夏道にあがってください」とのこと。
劔沢小屋からの出合までおおきなゴロゴロ岩の道を下って行きます。ちょうど出合いのところで、剣山荘から仙人池へ行く男性と一緒になりました。

彼のおかげで、初めての雪渓歩きは快適でした。要点は、”斜面に靴の全面をつけること”。
10本歯のアイゼン装着も家で練習してきたのとラチェット式のバッフルなので、案外簡単でした。膝に優しく、天気は良いし、鼻歌まじりで快適に下って行きました。
小屋で聞いた指示通りに長次郎谷で左岸の夏道に一度は上がりましたが、雪渓歩きに比べればその歩きにくいこと。
真砂沢ヒュッテが見えるようになって、もう一度雪渓歩き、今度は傾斜もきつくないのでアイゼンをつけずに歩けました。

真砂沢ヒュッテのすぐ近くまで雪渓を歩き、夏道から振り返ると雪渓はだいぶ薄くなっていました。ヒュッテに着いてから「見てるこちらが怖くなりました!」と、ヒュッテの若い青年に叱られました。

*小さな画像はクリックいただければ大きな画像にジャンプします。

劔沢 ●06:38
ゴロゴロ岩のむこうが右岸の夏道 ●06:53
大きな岩が平蔵谷の目印 ●07:38
下ってきた劔沢 ●07:52
コレから歩いて行く劔沢  ●07:52
平蔵谷 ●07:55
長次郎谷 ●08:09
アイゼンを外した位置から劔沢 ●08:18
真砂沢ロッジ着 ●08:51
真砂沢ロッジの管理人さんが表でタバコ休憩中。今日・明日は小屋のメンテナンスのため宿泊不可とのこと。
コースの相談をしてみましたが、「室堂に戻るのなら、最終のバス5時をメドに劔沢の雪渓をゆっくり上がった方が、小屋も多いし、歩く人も多いし安全です!」と的確な指導を受けました。
明日は昼前後から雨の予報。迷わずコレに決めました。

真砂沢ヒュッテから劔沢 ●09:11
ヒュッテから20分ほど沢を下って行くと、ハシゴ谷乗越・内蔵助谷を経て黒部ダムに向かう登山道の分岐・吊り橋。
さらに1時間ほど三の沢・鎖場・四の沢をくだって二股の吊り橋。ココで合流した川は東へ流れて下の廊下で十字峡へ流れ込んで行きます。朝も早かったので、お弁当休憩。
黒部ダム・ハシゴ谷乗越方面への分岐の吊り橋 ●09:35
吊り橋から、真砂沢方面 ●09:36
鎖場で高巻き ●10:05
二股付近から小窓雪渓方面●10:25
二股付近から真砂沢●10:33
二股から小窓雪渓 10:52
30分ほど休憩した後、今まで一緒だった神奈川県の男性は小窓方向のスケッチの途中だったので、一声かけて出発しました。
「なるほど!!小さなスケッチブックを持ってくれば、違う楽しみ方ができるなあ!」と気づきました。

登りだして尾根道に出る30分ほどは、狭い急な登山道が続きます。尾根道まで上がってくると、東方向へ下の廊下・十字峡方面や北側の小窓の雪渓の景色を楽しむことができます。しかし、この上りつらかったな!
尾根の途中にベンチがあります。今は付近の樹木が成長して見通しは悪くなったそうです。
(真砂沢ヒュッテ管理人さんの説明)

仙人池ヒュッテがありそうな尾根が見えだしてから、なお急な尾根を上がって1時間ほどで池の平小屋と仙人池ヒュッテとの分岐。木道が続く尾根を下って行くと20分ほどで仙人池ヒュッテ到着。
仙人池新道登山口 ●10:56
下の廊下の十字峡方向 ●11:21
尾根道に上がっても急登は続く ●11:28

小窓の雪渓 ●11:33

小窓の雪渓 ●11:50

ベンチ●11:50


小窓の雪渓 ●12:06


仙人池ヒュッテ方向 ●12:07
尾根分岐(池の平は左)●13:10
木道をへて仙人池ヒュッテ ●13:11
お茶をもてなしてもらって、2階の大きな部屋に案内してもらいました。
今日はこの部屋で3人。全員で6名の予約だそうです。尾根にある小屋にもかかわらずお風呂があり、好みの温度を聞いてもらい早速汗を流しさっぱりしました。

仙人池から裏劔の景色は、劔だけにガスがかかっていました。表のベンチで横になって上空の雲を眺めていました。
高い方の雲は東へ、中空の雲は南へ、低い雲は西へ流れていくのを時間を経つのを忘れてしまいました。

時間があるので池の木平小屋へ尾根を歩けた筈なんですが、お風呂も浸かったし、小屋の快適さ・仙人池からの眺め・ベンチの心良さでゆったりモードに浸ってしまいました。この小屋は、古くて小さな小屋ですが、温かみのある良い小屋です。
この小屋で、ゆったりと一日を過ごしてみたいな!!
食堂のすぐ前が仙人池 ●14:11
小屋の正面 ●14:47
夕食は5時から。山奥なのに豆腐やなすびの煮物が添えてあり、良い味付けでした。写真の左奥は「イカの沖漬け」。イカスミで真っ黒ですが、私は初めての味です。聞けば石川県や富山県では食卓の定番なんだそうです。
帰途、高速のS.A.に寄って買い求めました。

9月12日(木)

5時の朝食に間に合うように身支度を済ませ、表に出てみると曇り空。朝焼けを待っても仕方がないので朝食を終えてすぐに出発しました。

しばらく行くと腰に懸けていたカメラを落したことに気づきました。少し前に大きな岩を下りるときに体を岩にくっつけすぎて落としたのかもしれません。”接写撮影ができるのと空の青さがきれい”と評判が良かったリコーのGRD-4を、今年の春に買ったばかりです。
リュックを道に置いて15分ほど戻った道の真ん中に落ちていたのを見つけました。

二股をすぎると雨が振りだし、真砂沢ロッジまで戻ると本降りです。
小屋で暖かいコーヒーを煎れてもらって、休憩室でカッパのズボンも履き、アイゼンをリュックの上に用意すると同時にカメラは防水の袋に入れてリュックの中にしまいました。ですから、この後の写真はありません。

冷たい雨の中ガスの立ちこめた雪渓を上がってゆき、雪渓が終われば右岸の夏道を劔沢小屋を目指して歩いてゆきました。カップヌードルを頼んでお弁当は劔沢小屋で食べました。真砂沢ヒュッテといい劔沢小屋とも、小屋のありがたさを痛感しました。

劔沢テント場からは、福井からの5人グループと前後しながら室堂に向かって行き、立山行き最終便(5時)に間に合うように4時半にバスターミナルに6名で到着しました。
夜明け前の仙人池 ●05:24
●二股から小窓雪渓 ●7:24
鎖場 ●07:34


体調不良や右ひざの痛みなどがあり、わざわざ前泊までしたのに剱岳の山頂をもう一度登ることもできず、また、仙人池の朝焼けも見ることもできませんでした。
小屋泊まりは、着替えをもう少し省略してリュックの重量をもう少し軽くできたはず。
けれど、二日間好天に恵まれ、雨の中とはいえ最終日は小屋で温かく食事も休憩もできました。なによりも、劔・奥劔で三日間無事に楽しく過ごすことができて、大感謝です。

画が完成するのは来年の春ですが、それまで今回のいろんな出来事、景色を思い出しながら制作にかかれそうです。

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